概要
グローバル人材を輩出する鍵は「早期の着手」、つまり若手の段階でグローバル経験を積むことが欠かせないということがアカデミアの調査データの観点からも、また多くのグローバル人材育成を企業と一緒に手がけてきたHRコンサルタントの実感値からも明らかになってきた。多くの企業が海外トレーニー制度などに力を注ぐのも、その証左だろう。一方で、企業経営・人事の観点では、対象者が多く、投資回収の期間が長くなる「若手」段階への大きな投資判断は容易ではない。本セッションでは、グローバル人材育成研究の第一人者である早稲田大学・白木教授と、多くの企業の海外での研修・人材育成支援を手がけてきている株式会社ウイルシードの藤森氏が、多くのデータや事例を元に、グローバル人材「早期」輩出に向けた課題と解決の方向性を探っていきます。
講演者情報
白木 三秀 氏
早稲田大学政治経済学術院 教授
トランスナショナルHRM研究所 所長
早稲田大学政治経済学部経済学科卒業、同大学院経済学研究科博士後期課程修了。博士(経済学)。国士舘大学政経学部助教授・教授等を経て、1999年より現職。専門は社会政策、人的資源管理。現在、国際ビジネス研究学会会長、日本労務学会理事等を兼任。主な著書に『チャイナ・シフトの人的資源管理』(編著、白桃書房、2005年)、『国際人的資源管理の比較分析』(単著、有斐閣、2006年)、『グローバル・マネジャーの育成と評価』(編著、早稲田大学出版部、2014年)、『ケースに学ぶ国際経営』(共編著、有斐閣、2013年)などがある。
藤森 亜紀子 氏
株式会社ウィル・シード
GHRD事業部 ゼネラルマネジャー
早稲田大学トランスナショナルHRM研究所 招聘研究員
ミネソタ大学教育行政政策研究科修士課程修了。2008年株式会社ウィル・シード入社。新規事業であるグローバルHRD事業部立ち上げ時より商品開発を担当。海外トレーニー向けモニタリングサービス、海外派遣型プラクティカルトレーニング(PT)で約600名以上の海外業務研修生に対して研修やコーチング面談を企画・実施している。